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Q) 配管に2種類の断熱材を巻く場合どう配置すると効率が良い?

2012-05-21 [記事URL]

A) 内側に断熱性能が高い(熱伝導率が低い)材質を巻く方が効果的です

内径100(mm)の配管に厚み10(mm)の断熱材を巻いた結果です

dannnetsu_haichi.jpg

 互いに10倍の熱伝導率の差がある断熱材を比べています。
 水流の流速は0.3(m3/hr)です。


Q) 熱伝導率が分かっている断熱材の厚みを検討するには?

2012-05-20 [記事URL]

 ロックウールなどの断熱材片面が1000(℃)一定の時、反対側の温度が例えば100(℃)未満になるために
必要な厚みを計算するためにはどうしたらよいか?

A) 1次元非定常熱伝導方程式の解析解から求まります

 突然時刻0に方側がThになった時の、断熱材厚み方向の温度時間変化は以下の式より求まります。

断熱材厚み 非定常熱伝導 解析解


Q) ロックウールなどの断熱施工された壁の表面温度を求めるには?

2012-05-19 [記事URL]

A) 熱貫流率を使って求めます

 この場合、建物室内と室外の表面熱伝達率、壁厚み、壁内部材質の熱伝導率を使い、以下の定義式から求めます。
熱貫流率の定義はこちら

以下の定義式を用いて通過熱量を求めます。

 熱貫流率×通過熱量=室内、室外の温度差

以下の式を用いて壁表面温度を求めます。

 室内温度と室内壁温度の差=通過熱量×室内表面熱抵抗

 熱抵抗は表面熱伝達率から以下の定義式から求まります。
熱抵抗の定義はこちら


オーステナイト系ステンレス鋼(SUS 304)の熱伝導率、密度、比熱

2012-05-19 [記事URL]

熱伝導率は温度の影響をうけます 単位は(W/m K)

200(℃)   17.2
300(℃)   18.5
400(℃)   20.1
500(℃)   22.0
600(℃)   23.9

密度は以下の通りです 単位は(Kg/m3)

室温(℃)   7.92e+03

比熱は温度の影響をうけます 単位は(J/Kg K)

200(℃)   5.32e+02
300(℃)   5.45e+02
400(℃)   5.69e+02
500(℃)   6.07e+02
600(℃)   6.49e+02


フーリエの法則とは

2012-05-19 [記事URL]

このような計算をされている方に必要な知識です

固体内の熱伝導計算
空気、水などによる冷却、加熱の計算全般
有限体積法などの数値伝熱計算

フーリエの法則とはこのように定義されます

フーリエ則 熱流量 熱伝導率
記号の意味

Q:単位面積当たりの熱流量
λ:固体の熱伝導率(W/m K)
dT:温度変化(℃)
dx:微小距離(m)
TH:高温部温度(℃)
TC:低温部温度(℃)


Q) 銅、鉄、SUSなど金属棒温度を熱伝導計算式を使って求めるには?

2012-05-19 [記事URL]

A) 定常状態(温度分布が変化しない状態)を求めるには有限体積法がお勧めです

有限体積法とは

 計算対象の固体を有限大きさの要素に分割し、要素に流入出する熱量に関して等式を作り、
全要素に関して連立させて温度を解く方法。

 棒状の物体でしたら、材質が何であれ物体の熱伝導率が分かればよいです。
隣り合う要素同士でフーリエの法則に従い、熱流量を求めます。
 棒表面からの放熱量はニュートンの冷却則を用います。

連立方程式を解くためには

 各要素の温度に係る係数達と、それぞれの方程式の定数項から係数行列を求め、正規化します。
この時にガウスの消去法を使うと便利です。


二次元噴流の 熱伝達係数(熱伝達率、境膜伝熱係数) 概略値

2012-05-18 [記事URL]

このような計算をされている方に必要な知識です


エアージェットによって製品を冷却する
冷却ファンによる高温製品冷却時間の計算
スリットノズルの最適幅を計算

衝突噴流 熱伝達率.jpg

ノズル直下の熱伝達率概算値を示します

流速を変化させた場合

条件:H=150(mm) B=150(mm)

流速(m/sec)   熱伝達率(W/m2 K)
10   24.94
12   27.32
14   29.51
16   31.55
18   33.46


鉄製、アルミ製ヒートシンクが空気にさらされた時の熱伝達率は?

2012-05-17 [記事URL]

2012年5月21日(月) メルマガ読者様用資料

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まずは計算式から

自然対流 熱伝達率

記号の意味

Nu L:ヌセルト数
Ra L:レーリー数
Gr L:グラスホフ数
Pr:空気のプラントル数
g:重力加速度(m/sec2)
β:体積膨張係数(1/K)
Tw,T∞:ヒートシンク表面温度および、周囲空気温度(K) L:物体の代表長さ(m)
ν:空気の動粘性係数(m2/sec)
h:熱伝達率(W/m2 K)
λ:空気の熱伝導率(W/m K)

↑熱伝達率を計算するためには、固体の物性値は必要ありません↑

ヒートシンク 熱抵抗 数式

記号の意味

R c:ヒートシンク内熱伝導による熱抵抗(℃/W)
Lc:ヒートシンク内の熱流経路長さ(m)
Ac:ヒートシンク内の熱流経路断面積(m2)
λ:ヒートシンク内熱伝導率(W/m K)

R h:ヒートシンク内表面からの自然放熱による熱抵抗(℃/W)
Ah:放熱面積(m2)
h:ヒートシンク表面熱伝達率(W/m2 K)

結論及びポイント

 固体(この場合はヒートシンク)の種類が何であれ、形状、周囲温度が同じであれば、
表面熱伝達率は変わりません。
変わるのは固体内の熱伝導による熱抵抗です。

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下向き水平平板からの熱伝達係数(熱伝達率、境膜伝熱係数)概算値

2012-05-17 [記事URL]

このような計算をされている方に必要な知識です

エンジンオイルパン底面からの放熱量計算
水平下向きに向いている平面が周囲より高温な場合の放熱量計算

平板 熱伝達率

水平平板からの熱伝達率概算値を示します

空気中に置かれた場合の熱伝達率を示しています。

平板表面温度を変化させた場合

条件:周囲温度30(℃) 平板短辺250(mm) 平板短辺150(mm)

平板表面温度(℃)   熱伝達率(W/m2 K)
40   2.58
60   3.36
80   3.78
100   4.07
120   4.30


Q) 熱伝達率を使って装置ユニットからの放熱量を求めるには?

2012-05-17 [記事URL]

A) 装置ユニット形状に合う自然対流熱伝達率を計算します。

自然対流熱伝達率とは

 固体壁温度と周囲気体、液体に温度差がある時に、浮力によって流れが生じ固体壁と熱交換する現象。
こちらに定義式があります。→自然対流熱伝達率の定義
こちらに主要な自然対流熱伝達率概算値があります。→自然対流熱伝達率の値

熱伝達率から放熱量を求めるためには

 計算によって求まった熱伝達率を使って、ニュートンの冷却則に代入します。
それから物体表面からの放熱量が求まります。
こちらに定義式があります。→ニュートン冷却則


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